※ 本記事は「
HIV抗体検査受診雑記」カテゴリです。
気になりだしたら不安で不安で寝ることもできなくなる、HIV関連の記事を実体験を元にまとめてます。
本記事は私の実体験、発生した事象ならびに診察時に色々お医者さんから教えてもらったことを主に書いています。
従って、専門家の意見とは必ずしも一致しないことを念頭に参考並びに一見識として読んでいただければと思います。
同様の環境におかれている方に対して、少しでも参考になるようならば幸いです。
HIV検査には概ね、以下の三択がある模様。
・自分で検査キットにて採血。数日で検査結果がわかるもの。
・HIV検査対応の病院で検査して貰う。
・保健所にて検査して貰う。
保健所は仕事の都合と結果判明までの期間を鑑み、却下。
検査キットも結果判明までに時間がかかるわりにコスト優位性が無い事、ならびに結果への信頼性(検査対象の取り違え、運送経路上の血液変質等の信頼性の意)への懸念が拭えなかったので、これも却下。
結論としては、HIVの即日検査を実施している街の医院を選択。
コストが同じならば、より高い信頼性を。
そこで選んだのは都内の某泌尿系医院。予約不要とのことなので、朝一番に受付に行きました。
「血液検査を受けたいです。」
「はいはい、気になる日から何日くらい経過してますか?」
「ざっと六週から八週です。」
「まぁ大丈夫ですね。即日抗体ですか?」
「即日でお願いします。」
こんな感じで淡々と進みます。さすがはプロ、
こっちの覚悟具合に比べ、極めて事務的。
「この紙に名前とお住まいの区だけ記入してください。」
「あぁ、偽名でもよいやつですよね?」
「どちらでも構いません。ただ、区だけは正しいものを記入してください。」
なるほど。確か、検査で陽性ならば保健所に報告義務があるとか立った記憶。なんで、管轄範囲の問題から区はマストなのね。
ここまで来て嘘かいてもしょうがないので、本名と区を記入。
「はーい、ちょっと待っててくださいね~」
「め、めっちゃ怖いっす、、」
「まぁ大丈夫でしょう。私、数年ここに勤めてますけど陽性は見たことないですね。疑陽性一件だけです。」
さすがに落ち着かせるツボを知っている感じです。まぁ上記も母集団によりけり、なので気休めにすぎないのですが、やはり現場の方の言葉は心強い(涙)
「すいません、検査前にお会計だけお願いします。」
先に会計を済ませる。確か5000強でした。そりゃそうですね。
万が一、陽性反応が出た場合、お互い会計どころじゃないですわな。
どうやら今日は一人目の患者らしく、受付も自分だけ。いよいよ先生と対峙。
「HIV検査、受けたことがないので。一応、義疑事項から六週間は経ってます。」
「自覚症状はありますか?」
「頭痛と肩の痛み、一部発疹があります。」
と、ここまで普通だったのですが、この先生、この後江戸っ子全開。
「じゃ採血するから。」
「やっぱ怖いですね、、」
「バカ野郎、具体的な症状無しに受診するやつはほぼ陰性なんだよ。ここまで来てびびってんじゃないよ、はい腕だして。見たくないならあっち向いてな!」
ば、バカ野郎??はじめての経験ですな、お医者さんにバカ野郎と言われたのは、、
まぁスッパリし過ぎてこっちも逆に気分がいい。先生からすると子供ないし孫ぐらいの年齢だからなぁ。そうこうしてる間にチュルチュル完了。
「じゃ、15分くらい待合室で待ってて。」
「はい、ありがとうございます。」
待合室にて待つ。
長い。長い。とても長い。
多分人生で一番長い15分。
血を抜かれた腕が微妙に重い。。
受付の奥から看護婦さん二人の笑い声が聞こえる。と、言うことは騒ぎになるような結果じゃないんじゃ、と自分の都合のよい方向へ解釈。まぁ今更どうしようもない。
長い、いや永い!壁に貼ってあるチラシも読み尽くしたぞ!!これ以上、私にこの部屋で何をしていろと??
そうこうしてると名前が呼ばれ、診察室へ。ドアを開ける、直後、先生と目が合う。。開けたまま固まる私。
「陰性だよ。」
はい?
「いや、だから陰性。安心していいよ。」
は?はぁ、はぁ、、なるほど。いや、先生、えらい軽いなー、おい。誰もいないからいいですが、待合室との境のドア、空きっぱなしだし。(私が入室途中だから。)
ここまで来て拘りは無いけど、ほら、
プライバシーとかあるじゃない??
取り敢えず、診察室に入って椅子に座る。で、先生の言うことをサマるとざっくり以下。
・検査キットの結果は陰性。
・仕様上、3ヶ月未経過で90%の精度。
・6週間なら実務上100%陰性。
・まぁ三ヶ月後に再検査してもOK。
・但し、正直あまり心配しなくてよい。
・何より心配し過ぎるな。
・ノイローゼとか鬱になるなよ。冗談抜きで結構いるんだわコレが。
右側が陽性のサンプル、左が私の検査キット結果。陽性だと赤ラインが二本になるとのこと。
ビバ!
恐怖を乗り越えました!長かった、、心のわだかまりが一気に吹き飛んだような爽快さ!
が、ここで商売柄、気になることを先生にヒアリングしてみる。
「今回、ネットで調べた限り、初期症状ビンゴな感じだったんですが。」
「初期症状なんて出ないよ?」
「へ?」
「今までここで45人陽性患者を検知したけど、所謂初期症状と言われる 状態で診察に来た人はみんな既にAIDS発症してたよ。」
「ほうほう」
「そもそも初期症状事態、自己申告の取りまとめにすぎないので信頼性があまりない。何よりそんなので悩んでる暇があればさっさと検査しなさいと。」
「今って日本人のほうがやばいんですよね?」
「僕の経験上はドイツ人とタイ人。特に日本に来て水商売している タイプが危険、陽性率が高いと感じる。」
「ふむふむ。」
「何より不味いのは、そういった患者は、陽性反応が出ると二度と 病院には来ない。医者間の話で聞く限り、陽性が判明した患者は治療を受けずにそのまま都内から中部地方に移動していくらしい。でそのまま帰ってこない、と。こういうのが一番危険。」
「それヤバイですよね?」
「拡散、と言う観点でも不味いし、何より治療が遅れると 助かるものも助からなくなる。」
以降、ツラツラ疑問事項を親切に答えていただけました!可能ならばここで紹介したいぐらいですが、さすがにちょっと控えます。まぁ多大なる安心と知識を貰ったのは間違いないです!
最後に先生、
「もう危ないことすんなよ」
いやいや先生、さすがにもう無いわ。こんな恐怖はこりごり、、
セーファー何とか、マジ大事です。